続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
「パパ、まだ用意してなかったの?鳴海さん待ってるから」

「ん…」


一気に、ママと職を失ってしまったパパは、パパとは思えないくらい、小さくて…。

そんなパパに気力を与えようと、鳴海が財政会のパティ―にパパを誘った。


「鳴海さん、ごめんなさい。もうすぐパパが来るから」

「まだ時間あるし、大丈夫だよ」


無言でパパは車に乗り。パーティーへと向かう。


「お義父さん、体調はどうですか?」

「…ふん。本当は心配なんてしてないだろ?」

「……」

「パパ!」


ギスギスしてた。

嫌々パーティーに出席していたパパも、議員時代の人達との再会に、少しずつ生き生きしていく。


「やっぱり連れて来て良かったな」


嬉しそうに鳴海が言う。


「うん。鳴海さん、ありがとう」


もし鳴海さんが居なくて、パパと私の二人だったら、こんな風に家から出る事なんて無かったかもしれない…。


「綾香、ちょっと先生方に挨拶をしてくるからここで待ってなさい」


そう言ってパパは私と鳴海を残して、沢山の人達の中に消えて行った。

その時…。


「ご無沙汰してます」


振り返ると哲平が立っていた。


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