まさか私が告白されるなんて

 「ただいま」

 と、誰もいない空間に向かって言う。お母さんは……たぶんまだ仕事だろう。

 「はあ、作るか!」

 家に帰って少し休みたい気持ちを感じつつ、私は台所へと向かった。そして冷蔵庫の中にある食材から適当に選び料理を作る。お母さんがいない間に私も家事をやって行かなければならない。
 すると、携帯の音が鳴った。

 「今日は告白受けてくれてありがとう」

 そう、メールが届いた。私はすぐに握っていた包丁をその場に置き、

 「こちらこそ告白してくれてありがとう」

 と返した。少し硬い文章になってしまったかなって、少し不安になる。私やっちゃった?

 そう思って、あたふたする。しかし、彼から来たメールには「それはそれはともかく」と来てから、「今日は楽しかった。本当に楽しかった」と来た。そのメールを見てとてもうれしい気持ちになった。

 本当、私の方がもらってるよ。重村君の愛を。

< 13 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop