まさか私が告白されるなんて

 少しドキドキ、いや、少しじゃない、かなりドキドキする。

 私は女子の手すら、お母さんと以外ほとんどつないだことがないのに。

 そして、私は、心臓が破裂しそうなのを我慢しながら私たちの教室、2-A まで来た。

 私は彼の手をつなぎながら、彼の「せーの」と言う声に合わせて教室に飛び込む。すると数名の男子、女子が私たちの方を見た。

 変なカップリングだとでも思っているのだろうか。

 そう思うと途端に恥ずかしくなる。もし私が不釣り合いな彼女だと思われたらどうしよう。
 そんな考えが私の頭の中をめぐる。嫌だ、この場から逃げ出したい。

 そう、前屈姿勢で暗い顔をしていると、

「大丈夫だよ。山本さんは僕の中で一番の人だから」

 そう自信を与えてくれた。

 そうだよね。そうだよね!

 そして私たちはそそくさと席に座る。

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