まさか私が告白されるなんて

 実のところを言うと、私があの手のタイプの人間を苦手な理由はもう一つある。それは……私がいじめられたことがあるということだ。

 お父さんが亡くなったころ、必要以上に卑屈になっていた時期に陽キャからいじめと言っても過言ではないレベルのいじりを喰らっていたのだ。

 いじめに関しては、そこまでひどいものではなかった。でも、私一人の性格を変えるのには十分な感じだった。だからこそ私はこんな卑屈な性格になったというのもある。

 今も隣に座っている春原さんが少し怖い。少し機嫌を損ねてしまったら文句を言われ、物を隠され、無視されるのかもしれない。そんな恐怖心が襲うのだ。

 さっきの春原さんは嫌な感じはしなかったどちらかというと良い人と言う感じは下。だけど、それは何ら変わらないのだ、何の安心材料にもなっていないのだ。彼女がそんなことをしない人間だという安心材料には。
 それにあの手の陽キャは純粋無垢なふりをして、隙をついていじってくるのだ。悪いいじりを。

 そんなことを考えていると、私が当てられた。
 考え事をしていて何もわかっていない。

 この言葉の意味は……どうしよう何も考えられない。

 「師走は一二月だよ」

 と、隣の席の春原さん
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