【中編版】スパダリ煎茶家は、かりそめ令嬢を溺愛包囲して娶りたい。
◇幸せな
披露宴が終わってお祖母様や和成さん、お義母様とお義父様に挨拶をすると私たちは今日宿泊するホテルへと移動をした。
「疲れたんじゃない? まだ夜まで時間があるから」
「疲れましたけど……大丈夫です。誓斗さんだってお疲れでしょう?」
「少しだけ、疲れたかもしれないなぁ」
ホテルへの移動はわずか徒歩五分、ただ隣に移動するだけだ。
だけど、式が終わった達成感で一気に疲れが押し寄せている。
「疲れたけど、この後のフレンチ料理が楽しみです」
「そうだね、俺も」
ホテルの宿泊の練に行き、受付はしてあったのでフロントで部屋のカードキーをもらうとエレベーターホールに向かう。
エレベーターに乗り、カードキーをエレベーターの行き先ボタンのところにかざせばその階のボタンが付いてそのまま一気に宿泊する部屋まで上がり部屋に入ると二人で泊まるにはとても広い空間が広がっていた。
フロントから感じていたけどラグジュアリーな空間だった。ホテルのパンフレットでは、日本を代表するホテルデザインの巨匠がデザインし手がけた客室はヨーロピアンクラシックにまとめられているセピア色。エレガントな雰囲気が非日常な空気が感じられる。