【中編版】スパダリ煎茶家は、かりそめ令嬢を溺愛包囲して娶りたい。
「……今日も、千愛さんはかわいいね」
「えっ、あ、ありがとうございます……嬉しいです。大宮さんも洋服姿初めて見ました。素敵です」
大宮さんはいつもの和装とは違い、洋服だ。カーキのシャツにアイボリーのインナーを着てネイビーのズボンという格好。
「ありがとう。そう言ってもらえて嬉しいな……あんまり見ないで、あなが開きそう」
「あっ、すみません。つい……」
「……じゃあ出発しようか。じゃ行くね」
大宮さんはエンジンをかけると車を出発させた。