拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています
声を殺して激情を露わにする俺を、ザイオンが好奇な眼差しで見上げていた。
「また来る」
ジェニスは唇を離すと不遜に言い残し、ずっと掴んでいた彼女の手を解いて、近くに待機していた侍従と共に通りに消えていった。
ティーナが泣きそうな顔で、口付けられた指先を反対の手でキュッと握りしめるのを見て、ギリリと唇を噛みしめる。
はらわたが煮えくり返りそうだった。
『みゅーっ《ティーナが泣いちゃうっ》』
ラーラがすかさずテテテッと飛び出していく。
ラーラは後ろ立ちでティーナの脛あたりにパフッと抱きつき、『みぃみぃ《あんなの園芸中に虫けらに触っちゃったのと同じよ。今度あいつが同じことしたら、あたちのビリビリで退治しちゃうんだから》』と必死に彼女を慰める。ミリアもティーナの腰に縋り、感謝と謝罪を伝えている。
実際問題、ラーラの光魔力攻撃をジェニスに食らわせるのはマズいので、後で言って聞かせようと心に留め置く。
「また来る」
ジェニスは唇を離すと不遜に言い残し、ずっと掴んでいた彼女の手を解いて、近くに待機していた侍従と共に通りに消えていった。
ティーナが泣きそうな顔で、口付けられた指先を反対の手でキュッと握りしめるのを見て、ギリリと唇を噛みしめる。
はらわたが煮えくり返りそうだった。
『みゅーっ《ティーナが泣いちゃうっ》』
ラーラがすかさずテテテッと飛び出していく。
ラーラは後ろ立ちでティーナの脛あたりにパフッと抱きつき、『みぃみぃ《あんなの園芸中に虫けらに触っちゃったのと同じよ。今度あいつが同じことしたら、あたちのビリビリで退治しちゃうんだから》』と必死に彼女を慰める。ミリアもティーナの腰に縋り、感謝と謝罪を伝えている。
実際問題、ラーラの光魔力攻撃をジェニスに食らわせるのはマズいので、後で言って聞かせようと心に留め置く。