拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています
「……そなたは昔から変わらんな。妃もジェニスも、儂がこの病に罹患したと知るや、寄り付きもせん。ジェニスは儂に代わって国政を仕切る心づもりはあるようだが、なにから手をつけたらよいかは見当もつかぬようで、結局は大臣らに丸投げだ。嘆かわしいことだ」
……まぁ、あの王妃とジェニスならばそうなるだろう。
叔父には気の毒だが、俺に言わせれば所詮同じ穴の狢。自業自得の面も多いと思えてしまう。
「もっとも、重要な局面での舵取りを体よくそなたに丸投げしておる儂が言えたことではないがな」
続く発言に、驚きをもって叔父を見つめる。
俺の知る叔父は、臆病な内心をひた隠そうと常に虚勢を張っており、間違ってもこんな弱気な発言を漏らすような人ではなかった。それだけ、精神的にも肉体的にも参っているということなのか。
……まぁ、あの王妃とジェニスならばそうなるだろう。
叔父には気の毒だが、俺に言わせれば所詮同じ穴の狢。自業自得の面も多いと思えてしまう。
「もっとも、重要な局面での舵取りを体よくそなたに丸投げしておる儂が言えたことではないがな」
続く発言に、驚きをもって叔父を見つめる。
俺の知る叔父は、臆病な内心をひた隠そうと常に虚勢を張っており、間違ってもこんな弱気な発言を漏らすような人ではなかった。それだけ、精神的にも肉体的にも参っているということなのか。