拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています
「なんてこと! 殿下のひと目惚れだと、そう言いたいのね!?」
「そんなっ! あり得ません」
反射的に否定して、首を横に振る。
私の鉄錆びみたいな赤毛と色褪せた青目、貧相なこの体でどうやって男性の目が引けるというのか。幼い頃から私の成長を近くに見て、親身に相談に乗ってくれていたお姉様は、誰よりもそれを知っているはずだ。
「本当に忌々しいったらっ」
それなのに、どうしてお姉様は私の訴えを聞いてくれないのか。そんな、蔑むような目で私を見るのか。
「あの、お姉様……」
「それで!? その後は!?」
そこから先は、殿下は何時頃やって来て、何時までいるのか。滞在中、どういうふうに過ごし、どんな話をしてきたか。具体的な説明を求められた。
お姉様は終始、私を責めるようなきつい物言いと態度を崩さなかった。むしろ、話が進むごとにお姉様の表情は一層険しくなるばかりで、私は途方に暮れた。
「そんなっ! あり得ません」
反射的に否定して、首を横に振る。
私の鉄錆びみたいな赤毛と色褪せた青目、貧相なこの体でどうやって男性の目が引けるというのか。幼い頃から私の成長を近くに見て、親身に相談に乗ってくれていたお姉様は、誰よりもそれを知っているはずだ。
「本当に忌々しいったらっ」
それなのに、どうしてお姉様は私の訴えを聞いてくれないのか。そんな、蔑むような目で私を見るのか。
「あの、お姉様……」
「それで!? その後は!?」
そこから先は、殿下は何時頃やって来て、何時までいるのか。滞在中、どういうふうに過ごし、どんな話をしてきたか。具体的な説明を求められた。
お姉様は終始、私を責めるようなきつい物言いと態度を崩さなかった。むしろ、話が進むごとにお姉様の表情は一層険しくなるばかりで、私は途方に暮れた。