拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています
「ああ、危ないことこの上無い。万が一バランスを崩して転んだりしたらどうするんだ」
首を傾げる私に、ファルザード様がきっぱりと断言する。
「とにかく、ティーナはここで休んでいてくれ」
ファルザード様は私の頭を撫でて言い残し、薔薇のもとに取って返すと、さっそく手入れをし始める。
「……なぁ。ファルザード様ってさ、いつもああなのか?」
少し離れた場所で私たちのやり取りを見ていたミリアがやって来て、耳もとでコソッと囁く。ミリアの眉は下がりきり、明らかに困惑している。
「いつもというか、政務室を一歩出るとああなるわ」
絶対王者は一歩家庭に入れば、こちらの顔がスタンダード。さらに懐妊発覚からこっち、彼の過保護は急加速している。
ちなみに私が今座っているこのベンチは、懐妊が分かった後もここに通い続ける私のために、ファルザード様が手ずから設置したものだ。
ここまで来るのにも、今は彼が手配をかけた馬車を使っている。
首を傾げる私に、ファルザード様がきっぱりと断言する。
「とにかく、ティーナはここで休んでいてくれ」
ファルザード様は私の頭を撫でて言い残し、薔薇のもとに取って返すと、さっそく手入れをし始める。
「……なぁ。ファルザード様ってさ、いつもああなのか?」
少し離れた場所で私たちのやり取りを見ていたミリアがやって来て、耳もとでコソッと囁く。ミリアの眉は下がりきり、明らかに困惑している。
「いつもというか、政務室を一歩出るとああなるわ」
絶対王者は一歩家庭に入れば、こちらの顔がスタンダード。さらに懐妊発覚からこっち、彼の過保護は急加速している。
ちなみに私が今座っているこのベンチは、懐妊が分かった後もここに通い続ける私のために、ファルザード様が手ずから設置したものだ。
ここまで来るのにも、今は彼が手配をかけた馬車を使っている。