拝啓、親愛なるお姉様。裏切られた私は王妃になって溺愛されています
「ティーナ、いい名前だ。すまんが俺の名は、彼らがカルマンを運び出した後で伝える」
……彼ら? 一瞬なんのことかと思ったが、すぐにこの部屋に近づいてくる複数人の足音に気づく。
直後、開け放ったままの扉から屈強な三人の男性たちが飛び込んできた。
「閣下! ご無事ですか」
男性たちが、私の横に立つ黒髪の男性に閣下と呼びかけたことに驚く。
いち取締官だと思っていたが、もしかしたら高い地位の人なのかもしれない。
「当然だ。そちらの首尾は?」
「ハッ。協力関係にあった酒場の店主とカルマンの手下二名を拘束しています」
「そうか、ご苦労だった。カルマンの身柄も連行を頼む」
「……あの、そちらのご令嬢はよろしいので?」
男性たち三人からの物問いたげな視線を受けて、ビクンと肩が跳ねる。
ところが、黒髪の男性がそれらの視線から隠すようにスッと私の前に立ち、きっぱりと断言する。
「彼女は関係ない。さっさと連れて行け」
「ハッ!」
……彼ら? 一瞬なんのことかと思ったが、すぐにこの部屋に近づいてくる複数人の足音に気づく。
直後、開け放ったままの扉から屈強な三人の男性たちが飛び込んできた。
「閣下! ご無事ですか」
男性たちが、私の横に立つ黒髪の男性に閣下と呼びかけたことに驚く。
いち取締官だと思っていたが、もしかしたら高い地位の人なのかもしれない。
「当然だ。そちらの首尾は?」
「ハッ。協力関係にあった酒場の店主とカルマンの手下二名を拘束しています」
「そうか、ご苦労だった。カルマンの身柄も連行を頼む」
「……あの、そちらのご令嬢はよろしいので?」
男性たち三人からの物問いたげな視線を受けて、ビクンと肩が跳ねる。
ところが、黒髪の男性がそれらの視線から隠すようにスッと私の前に立ち、きっぱりと断言する。
「彼女は関係ない。さっさと連れて行け」
「ハッ!」