私はあなたに愛されたい
「得ならしてますよ。」



女はケロッと答えた。



「へぇ、どんな得なんだ?
珍獣を眺めれることか?」



自分で言うのも何だが珍しいからな、俺は。



「え?ここって珍獣が出るんですか?」



女は期待に満ちた顔で俺に聞く。



もう自分の事を珍獣だと揶揄したと説明するのも面倒くさい。



「いや、いい。何でもない。」

「じゃあ早く食べましょう?
パンも持ってきました!」
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