Hush night

別にそれに関して悲しいだなんて思わないし、弾さんがいることによってわたしの本当の居場所はどこなのか再確認させられる気がした。


弾さんは、止めることも肯定することもしない。

ただ麗日の一任で決まる、と思っていると、彼は渋々と言うようにうなずいた。



『うる不足で死にかけるよりマシかも』



この人はどこまでも甘い言葉を吐くなあ……と呆れつつも、嬉しい気持ちだってもちろんある。


弾さんに連れられて仕事場(この前と同じ高層ビルの最上階)へと向かった───という流れで、いまに至る。


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