世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
『……』

目をつぶって、フー、と息を吐き出した。

ちゃんと言わなきゃ……。

そう思って、口を開いた。

「デート…っ、したいなって……」

『……』

あ、そういえば自分の誕生日忘れちゃってるかな? そう思って慌てて付け足す。

「あ、覚えてるかな? 9月24日!結星くんの誕生日なの!」

『……』

なかなか返事がもらえなくて……、嫌だったかな、と不安になる。でももう一押し!

「その日、1日私にください…!!」

『……』

「デートしたい!」

『……』

「私が素敵な誕生日にする…っ、だから​────」

被せるように結星くんが言った。

『分かった』

「へっ……?」

『……』

「いっ、いいの!?」

『……あぁ』

やっ………………、

やったぁっっっっっ!!!

心の中でだけ。叫んだつもりだったけど……

「やったぁっ!!嬉しいっ…っ、てへへ……っ」

なんかいつの間にか漏れちゃってたみたい……。

『……そんなにか』

「うんっ!!だって…っ」

この2年。ずっと思ってた。

ずっと……

「ずっと…っ、またデートしたいな、って…思ってたから……っ」

久しぶり過ぎて……、

どこ行こう!何食べよう!何あげよう!

そんなふうに途端に脳内が騒がしくなった。

想い出……、いっぱい作りたいな。
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