世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
え…………………………

なんで……

なんでそんなこと言うの…………??

「付き合ってたんなら、……別れよう」

なんで……なんでなんで…???

困惑と動揺が一挙に頭を埋め尽くす。

だって……、今日楽しかったじゃん…。

私だけだったの……??

また……っ、デートしたいと思ってたのも、幸せだと思ってたのも、私だけだった……?

寮帰ったら桃子ちゃんに今日のお話いっぱい話そうと思ってたくらい、自慢しよう、と思ってたくらい……大切な想い出として持ち帰るつもりだった。

そして、またいつか……

‪”‬あの時楽しかったね‪”‬って結星くんとそんな昔話……出来たらなって思ってた……。

結星くんにとって、今日は……、

そういう1日じゃなかった、、の?

こんなふうに……
締めくくっていい…1日だったの??

「……やだ……………………」

そう言って、結星くんの服の裾を力いっぱい掴んだ。

「約束……したもん……………………っ」

精一杯、涙を堪えた。

「結婚しようって……、言ってくれたもん…」

弱弱しく、覇気のない声を出すことしか出来なかった。

「してたかもしんねぇけど、でも俺は羽瑠のこと何も思い出せ​な────」

「これから!私が思い出させるから!」

「……」

「あっ、いや!思い出せなくても!私はそれでもいい!そばにいる!」

私はただ……、結星くんが隣に居てくれるだけで…

それだけで​───────…


「ごめん…………」
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