世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
「食べよっ!」

「今ラーメン食ったばっかだろ」

「別腹!買って!」

「えー」

「羽瑠ちゃんも食べよっ!」

「え、私は別に…」

いつもなら食いつく所だろうに…。

今は全然食欲が湧いてこなかった。

「いいから!食べよ食べよー。紅嵐の奢りだよーっ」

「まぁ、そうだな。羽瑠ちゃんはいつも可愛い声聞かせてくれるから好きなの選びな。海月は自分で払えよ」

「えぇー!なんで!?ケチ!」

「誰がケチだ!さっきラーメン奢ってやったろ!」

「金持ちなんだからいいじゃーん!」

2人が言い争ってる間に、ふと、公園の時計が目に入った。

昨日の今頃は……

結星くんとハンバーガー食べてたな、なんて思ってしんみりした。

「じゃあバニラ……」

「僕、チョコー!」

「だから海月はいい加減自分で払え!バカ!」

「ケチ!」

「誰がケチだ!」

「あの店カード使えんのか?」とぶつくさ言いながら海月くんの分まで払おうとしている紅嵐くんはきっと、なんかんだいって海月くんには甘いんだろう。

あんまり2人で話してるの見たことなかったけど、こんな感じなんだ…。

「じゃあ、羽瑠ちゃんちょっとここで待っててね。僕、チョコとストロベリーのふたつ乗せ出来るか聞いてくる!」

「あ、うん…」

食いしん坊だなー。

海月くんに促されるまま、ベンチに座って、2人が戻るのを待った。

「はぁ…」
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