世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
そうして生まれる結星くんとの時間が、どれだけ特別で宝物なのか、噛み締めることが多くなった。

そして同時に、そんな時間を私が大切にすればするほど、やっぱりちょっぴり不安になるんだ……。

「……まだ…、帰りたくない…」

‪” ‬も う 、私 か ら 離 れ な い で‪ ”‬

‪”‬ い な く な ら な い で ”‬

‪” ‬ど こ に も 行 か な い で‪”‬

‪”‬ ず っ と 一 緒 に い た い ‪”‬

多分……、無数のそういう思いに駆られて、出ちゃった言葉だった。

でも、街灯に照らされた結星くんの瞳が一瞬。微かに揺らめいたのを見て、また不安に駆られていく。

「あっ、違うの……っ、明日休みでしょ……っ? だから、…えっ、と……ごめ…っ、なんでもない……」

ワガママだ、めんどくさい、って……

そう思われちゃったんじゃないか、ってたちまち不安になった。

だから慌ててなんでもない風を装った。


なんか変だ……私…


急に不安になって弱気になるなんて、と自己嫌悪に襲われていく。

その時だった。

「ん…っ」

唇に暖かなものが当たって、ブワッと底知れぬ涙が溢れてくる。

いつも。

気付けば、私は結星くんの優しさに救われている。

察し上手で。

声に出すのも躊躇って、心の奥底に閉じ込めておいた私の望むものを

さりげなく叶えてくれる。

そういうところが…

「朝まで……、一緒にいたい…」

大好きなの…っ。
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