世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
あの時は涙で視界もぐちゃぐちゃでよく分かんなくなってた。

でも今は…違う。

「……だから、今はちょっと…恥ずかしい……。はじめて…した時も……、真っ暗だったもん」

「…そうか」

結星くんが‪”‬右手‪”‬でベッドサイドに置かれたリモコンを取ると、すぐに部屋が淡く暗くなっていった。

「こんくらいか?」

「もう少し…っ」

視界に映る全ての境界線がぼんやりとしていた。

それでも大好きな人の温もりだけははっきりと感じていたくて…

「ゆうせ…くんっ」

見失わないように何度も名前を呼んで、存在を感じた。


記憶なんか…もう、なくたっていい。

今が幸せだから、それでいい…っ

ここにあなたが居てくれるだけで。

それだけで​───────…



いいはずなのに……。



「結星くん」

「ん?」

「私のこと…、…………ほんとに好き?」

「当たり前だろ?」

「んっ……」

そう言ってまたひとつキスが落とされた。

「好きだよ…」

噛み締めるように、愛を伝えてくれる結星くん。

そっと、頭を撫でてくれた。

記憶がなくても、もう1度私を好きになってくれた。

また、こうして……、求めてくれてる。

嬉しくて嬉しくて仕方なかった……。
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