世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
今更になって、それが正しいことなのかよく分からなくなった。

なぁ、結星……

お前さ……ほんとにこいつに、嫌われてもいいのかよ……。

俺、こんなふうに泣かせたくねぇよ…。

こいつずーっと、言ってんだよ……

結星くん結星くん、って……

しつこいんだよ……

もう、めっちゃしつこいんだよ……

結星のことさ、多分めっちゃ好きなんだよ……

俺……どうしたらいい…?

屋上で、羽瑠といた時。

「思い出せーっ…、思い出せーーっ…」

呪文のようにそんなこと言ってるの聞いたら……、つい気が緩んで、涙が溢れてきた。

‪”‬ こ ん な の 結 星 く ん じ ゃ な い ‪”‬

‪”‬ 結 星 く ん が 、 い な い‪ ”‬

何度そう思わせたか、分からない。

でもな……羽瑠。

お前が大好きな結星くんはな……?

もう…………………

もう、この世に居ないんだ……。

死んじまったんだよ……

一緒には…、いられないんだよ​────…

それからの俺は、どっちつかずで何がしたいんやら自分でも分からなくなっていたように思う。

結星のフリして電話して。

結星のフリして喋って。

結星のフリして……

そんなことを続けていたら、

あいつのかわいいとこばっか目に入ってきやがって。

いつだって全力で、一途で、真っ直ぐに、結星を好きでいてくれてる羽瑠の笑顔だったり。

2人が感じてた‪”‬幸せ‪”‬を見る度……
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