世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
「海月……くん」
ベランダにいたのは海月くんだった。
また前みたいにすぐそばの木に登って勝手に飛び乗ってきたんだろう。
結露が溢れだしそうなほどたっぷりとついた窓に手を伸ばして、ロックを開けた。
寒くて凍てつくような外気を含んだ風が頬を撫でる。
「羽瑠ちゃん」
「……どうしたの…」
久しぶりに発した泣き声じゃない声はなんだか枯れていて。あまり聞かれたくないものだった。
でも海月くんは至って普通にそこに立っていた。
拭うことさえ億劫で、涙のあとが無数についているであろう頬。
こんなお昼時でもパジャマ。
何をするにも気力がなくて手ぐしすらしていないボサボサの髪の毛。
そんな私を前にしても一切表情を変えず、海月くんは少しだけ首を傾げながら言った。
「これから結星のお墓参り行くんだ。羽瑠ちゃんも行かない?」
気を、使ってくれてるのだろうか。
いつもよりも落ち着いた声のトーンだった。
お墓参り……
そういう単語を聞くと、ますます結星くんがもうこの世にいないことを実感させられるみたいでまた、鼻の奥が幾度となくツーン、とした。
行きたく……ない。
結星くんが死んだ、なんてそんなこと受け止めたくない。
あの日以来心にぽっかりと空いた穴は未だ塞がらない。
お墓なんて見たら……むしろどんどん広がっていく気がした。
ゆっくりと首を横に……。
そうしようとした時だった。
「ぐすん……っ」
すすり泣く声が小さくこの場に響いた。
ベランダにいたのは海月くんだった。
また前みたいにすぐそばの木に登って勝手に飛び乗ってきたんだろう。
結露が溢れだしそうなほどたっぷりとついた窓に手を伸ばして、ロックを開けた。
寒くて凍てつくような外気を含んだ風が頬を撫でる。
「羽瑠ちゃん」
「……どうしたの…」
久しぶりに発した泣き声じゃない声はなんだか枯れていて。あまり聞かれたくないものだった。
でも海月くんは至って普通にそこに立っていた。
拭うことさえ億劫で、涙のあとが無数についているであろう頬。
こんなお昼時でもパジャマ。
何をするにも気力がなくて手ぐしすらしていないボサボサの髪の毛。
そんな私を前にしても一切表情を変えず、海月くんは少しだけ首を傾げながら言った。
「これから結星のお墓参り行くんだ。羽瑠ちゃんも行かない?」
気を、使ってくれてるのだろうか。
いつもよりも落ち着いた声のトーンだった。
お墓参り……
そういう単語を聞くと、ますます結星くんがもうこの世にいないことを実感させられるみたいでまた、鼻の奥が幾度となくツーン、とした。
行きたく……ない。
結星くんが死んだ、なんてそんなこと受け止めたくない。
あの日以来心にぽっかりと空いた穴は未だ塞がらない。
お墓なんて見たら……むしろどんどん広がっていく気がした。
ゆっくりと首を横に……。
そうしようとした時だった。
「ぐすん……っ」
すすり泣く声が小さくこの場に響いた。