世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
「ぐすん……そんな言わなくなっていいじゃん…、もっと優しくしてよ…私女の子だよ…?」

両手で顔を覆って下を向く。

流星くんは……、

結星くんとは違ってちょっと意地悪。

でも……

「……っ、ごめん…、言いすぎた」

泣くとすぐに謝ってくる。

「嘘泣きだよっ」

「お前な……」

「べーっ」

舌を出して流星くんに背を向ける。

逃げようっ!と足を大きく1歩踏み出した時。

背後でボソッ、と聞き捨てならない声が聞こえ、耳がピクっ!と反応した。

「俺に、抱け抱け言ってきた癖に…」

「……はっっ」

カー!と顔が赤くなっていく。

いや。顔だけじゃない。

全身…

足元からブワー!と言葉にしがたい、いろんな感情が込み上げてくる。

「もっと、とか言ってきたし……。あ、キスマ付けろ、とかも…あ、あと帰りたくない、とかも​────」

「……っ!!!流星くんすごい意地悪!」

恥ずかしさのあまり、プクッと頬に空気を溜めて怒る。

「そういうの…、言わなくたっていいじゃん…。もう…」

「だってそっちが挑発してくるから…」
< 201 / 205 >

この作品をシェア

pagetop