世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
「…」

じどー、と睨む。とにかく睨んだ。

するとやがて観念したように流星くんが顔を綻ばせた。

「はは……、ごめん、って」

「…っ、」

その悪気のなさそうな謝罪と笑顔にどうしても見とれてしまうのは、不意に見せる表情にどうしても結星くんの面影みたいなものがあるから……。

ほんとに……双子なんだなぁと実感させられる。

結星くんに免じて、許してしまう自分が憎い…

「ん? なに?」

「べっ、別に…っ、なんでもないっ」

気を抜くと、流星くんの表情1つ1つに釘付けになるから気をつけないと……。

「…あのさ」

「…?」

流星くんがほんの少し頬を赤く染めて言った。

「今日のこれ、って……、デート?」

「へっ?」

思わぬ質問に素っ頓狂な声が漏れる。

どういう…意味?

「…え、と……なん、で…………??」

返答に困り、手探りに逆に尋ねてみると、流星くんは少し照れを含みなから口を開いた。

「……ちょっと気になっただけ」
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