世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
「うるうるー! 1限体育だよー、一緒に行こ!」

「あっ、うん!ねぇ、桃子ちゃん、海月くんどこ行ったか知らない? さっきまでここにいたんだけど……」

「あー、今さっき教室から出てったよー? 自由奔放だからね~。HRだけ出席してあとは1日中校内フラフラしてること多いかな。1回見失うと捕まえるの難しいかも……」

「えぇえええ…」

どうしてそんなに動きが素早いのー…。忍者?

結星くんは学校サボりがちだって言うし…、そのお友達は1日中校内ふらついちゃってるんですか??

「あ、もしかして結星くんのこと聞こうとしてた?」

「うん…。海月くん昨日結星くんと一緒にいて……。さっきも友達だ、って言ってたから…」

正直結星くんに何があったか突き止めないと、授業どころじゃない……。

「あぁ〜、なるほど。じゃあさ、紅嵐(くらん)くんのとこ行ってみたらどうかな?」

「くらん…くん?」

「うん。大体いつもその3人でつるんでるイメージだから」

多分昨日一緒にいたもう1人のことだ。

あのヤクザっぽい怖そうな人……。

正直海月くんの方が優しそうだったから海月くんに聞けたらいいな、と思ってたけどこの際、仕方ない。
< 27 / 205 >

この作品をシェア

pagetop