世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
でも1年前からぷっつり既読はつかなくなってしまったし、電話にも出てくれなくなった。

うーん…やっぱつかないか、既読。

しばらく画面を見てたけどつく気配はなかった。

(さかのぼ)ってみても、やっぱり1年前からぷっつり既読はついてない。

しつこい、ってほど、送ってないんだけどなぁ……。

【結星くーん! また夜電話したいな】未読

【結星くん!最近忙しい??】未読

正直寂しくない、と言ったら嘘になるけど何も心配してない。

結星くんはいつも私をちゃんと好きでいてくれる。

そういう自信は今でもちゃんとあった。

きっとスマホ変えた、とか高校生活が忙しい、とかだろうから明日結星くんに会えたら、改めて連絡先を交換してもらうつもりでいる。

「で、ここが食堂で…、そっちがー…」

あ、やば。

せっかく寮の中案内してくれてるのにすっかり上の空だった……。

我に返り、ちゃんと先生の話に耳を傾ける。

よし。ここが食堂、っと……

先生の後に続いて沢山の扉が軒を連ねる長い廊下を歩いていく。

綺麗にフローリングされた廊下は傷1つなくて、ピカピカだ。

「さっき日本に帰って来たんだってね〜。英語とかペラペラなの~?」

「あ…いえ、実はあんまり喋れなくて…、というか私英語は大の苦手で…」

海外に行ったら多少は得意になるかな、とか思ってたけど全然ダメだった。

「あら〜、うふふ、そうなのね」
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