世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
「結星くん、……言ってくれたもん」

ーー‪”‬なんか私ぺっちゃんこ…‪”‬

あの頃。思春期特有の悩みを抱えていた私は、自分の体型を随分恥ずかしがった。

でも………

「私が『胸小さくてごめんね』って言った時…、『男は、大きい胸がいいんじゃなくて、好きな子の胸がいいんだよ、だから大丈夫』って言ってくれたもん!」

「あ? 知らねぇよ。妄想キモ」

「…っ」

「……虚言癖にも程があるだろ、お前」

呆れたように言い放つ結星くんはあの頃とは似ても似つかない。

「なんで…」

そんな今にも空気に呑まれ、消えてっちゃいそうなか弱い声が、ポツリ、と溢れ出た。

もうやけくそだったんだと思う。

「バカッ!!バカバカ!結星くんのバカぁーーーー!」

我に返った時には、結星くんに掴みかかって、ポコポコ胸板を叩いていた。

あぁ…っ。なんでこうなっちゃうんだろ。

仲良くなろう、って。思ったのに……っ、

全部台無し……

「…おい、離れろ」

「やだ…!結星くんこんな意地悪じゃなかったんだから!​────きゃっ…」
< 70 / 205 >

この作品をシェア

pagetop