世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
こんなことしたら、

また殺す、って言われちゃいそうだけど

それでも​───────…

「すきだよ…結星くん」

さらに、ぎゅー、と手に力を込める。


泣き虫の私が一丁前に言えることじゃないかもだけど、

1人で泣かないで……。

悲しくて涙が出ちゃう時は、


私がそばにいるからね。


ずっとこうしてたいな、なんて思って
ゆっくり目をつぶった時。

「……起きたのか」

優しく様子を伺うような声が落ちてきて、慌てて結星くんから離れた。

やばい!

すき……とか声に出しちゃったよ!?

聞こえちゃってないかな!?

「はっ!? わわ! ごめっ…、勝手に触って​…っ、変なことは何もしてな────きゃっ…」

弁解しようと慌ててムクッ、と立ち上がった矢先、立ちくらみがしてクラッ、、と後ろに体が傾く。

「……っ」

転ぶ!と覚悟を決めて目をギュッ、と瞑った時。フワッ、と抱き抱えられた。

結星くんの胸の中に包み込まれてるこの感触が懐かしくて、さっき散々泣いたのにまた瞳がうるっ、としてしまう。

「…ここ老朽化してて危ないから」

ぶっきらぼうにそう一言放ると、またすぐに結星くんは私から離れた。
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