世界で1番泣き虫なキミを愛し続けると誓う
「あ……。そういえば昨日は、結星くんに電話しようか朝の5時まで迷ってた……たまに、って……言ってたから、2日連続で掛けたら怒るかな……。でもお話したいな、って…………てへへ」

結果寝落ちして遅刻した訳だけど……。

「そんなことで……」

はぁ、と短いため息が落ちてきた。

「てへへ…っ、うれしくて……っ」

また繋がれたこともそうだけど。

ボタン1つで声が聞ける、って状況に浮かれちゃった……。

それにしても結星くん、倒れてた私見つけて、わざわざ運んできてくれたんだ……。

また優しいっ………。

「寝てろ。……俺はもう行く」

「えっ……」

立ち上がろうとした結星くんの腕を反射的に掴んでしまった。

「…………………………」

「……なんだよ、その顔」

「あっ…」

指摘されて、初めて自分が結星くんに‪”‬ちょっとまって‪”‬と言わんばかりの眼差しを向けていることを自覚する。

「そ、の……」

ゆっくりと結星くんの腕を離して、代わりに布団を握った。

「え、と……っ」




‪”‬ 手 …… 、 握 っ て 欲 し い な …‪ ”‬

‪”‬ も う 少 し 一 緒 に い た い な …‪ ”‬



そんな簡単な言葉が出てこなくて、言葉に詰まった。
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