のーどくたーのーらいふ[短編]
陸「そうそう、いい感じ」














そうして診察が終わり














陸「うーん、小さな虫歯があるね」














京「そっか、」














凛「やっぱり薬使う、」














そういってパニックになり始めた














凛「やだっ、」














「凛、落ち着けって」














凛「やだっ、」














俺が抱きしめてやると














凛は体の力を抜いて体重を預けてきた














「大丈夫、な?」














凛「京」














そういって意識を失った














陸「凛ちゃん、」














「陸、大丈夫。














疲れて体力の限界が来ただけ」














陸「こういうことよくあるの?」














「うーん、たまに」














陸「そっか、」














「大丈夫だ、すぐ起きる」














陸「よかった、」














「で、治療どうする?」














凛をソファーに寝かせて














毛布をかけながらそう聞く














陸「大きな虫歯じゃないから














その部分を削ってあげれば大丈夫」














「薬は使わなくて済むってことだよな」














陸「うん、そういうこと」














「それなら一安心だな」














陸「薬だめとは聞いてたけど














ここまでとは正直、思ってなくて」














「注射ももちろんだめだけど














錠剤/粉薬とか座薬でも無理なんだ」














陸「薬全般だめってことか」














「そういうこと、」














陸「...それはなんで?」














「...」














陸「昔、病院に通ってたからって言っても














ここまで、酷くなるとは思えない」














「...問題は病院じゃないんだ」














陸「え、どういう意味?」














< 12 / 56 >

この作品をシェア

pagetop