のーどくたーのーらいふ[短編]
「...精神科でもらった薬を














親に無理やり飲まされてたんだ














それも1度じゃない、何年も」














陸「そうだったのか、」














流石にびっくりしている様子の陸














まぁ、そりゃそうか。














普通なら考えもしない。














陸「京は大丈夫か?」














そんな姿の凛を見てってことだろうか














「正直、しんどいよ














ただ、凛はもっとしんどいはずだ」














陸「そうだな」














「何か飲む?」














陸「いや、今日は帰るよ」














「え、だけど」














陸「起きた時、俺がいたら














多分パニックになると思う。














だから凛ちゃんを守る意味で帰るよ」














陸のそういうところ頭が上がらない














「凛に伝えとく」














治療方針もそうだし














陸の想いも全部。














陸「お願いするわ」














「また、今度ご飯でも行こう」














陸「楽しみにしとく」














そういって帰っていった














それから1時間後














凛「んっ、」














「凛、起きたか」














凛「けい、」














凛は俺に手を伸ばしてくる














「おいで」














俺はその伸ばされた手を掴んで














凛のことを抱きしめた














「頑張ったな」














その言葉を聞いた瞬間、凛は泣き出した














凛「怖かった、」














「うん、そうだな」














凛「...陸さんは帰ったの?」














「うん、帰った」














凛「...」














「陸、すごく凛のこと心配してた














俺がいたら凛のこと不安にさせるからって














凛のこと守るためにも帰るって」














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