のーどくたーのーらいふ[短編]
꒰ 過剰服用 ꒱

凛side

最近また夢を見るようになって














フラッシュバックも解離も増えた














でも京に話すことすら怖くて














1人で抱え込んで1人で耐えてた














でも、そんな私を京が見逃すはずなくて














京「凛、ちゃんと寝てる?」














「うん、寝れてるよ」














そう言うたびに京に愛想つかれてる気がして














私はもう誰にも心を開けなくなっていった














朝起きて隣を見ると














京はもう出勤してしまったようで














そういえば春くんも出勤だったよね














凛、1人ぼっちか














今日も耐えられるかな














そう思うと涙がでてきた














「グス」














こうやって1人で泣いてるのも悲しい














完全に負のループだった














そして泣いているうちに疲れて寝てしまった














"薬は凛のこと楽にしてくれるんだよ"














"辛いときはたくさん飲みなさい"














"そしたら楽になるから"














「んっ、」














そんな言葉で目が覚めた














目を開けた途端なみだが溢れてきて














また1人で泣いた














泣いていると呼吸が速くなって














上手く呼吸ができなくなっていった














そのせいか胸の痛みもどんどん増して














凛の心は限界だった














"辛いときはたくさん飲みなさい"














"薬は凛のことを楽にしてくれるから"














いきなり夢に出てきた言葉を思い出して














そうだよ、薬は凛のこと楽にしてくれる














あの時だってそうだった














薬を飲んだから何も感じなかった














何をされても怖くなかった














薬を飲んだらまた怖くなくなるかな














なに言ってんだって言われることなのは














十分わかってる。














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