姉の許婚に嫁入りします~エリート脳外科医は身代わり妻に最愛を注ぐ~
想いが募る新婚生活
「おはよう、百花。ホテルのモーニングビュッフェが食べたいって言ってたよね。支度して行こうか」
朝、目を覚ましたら、すでに雅貴さんは起きていた。ベッドサイドからさわやかな笑顔を向けられる。
どうやら昨夜はおでこにキスされているうちに眠ってしまったようだ。
「おはようございます……。はい、すぐに着替えます」
「まだ時間はあるから急がなくても大丈夫だよ」
そう言われても、雅貴さんはすでに外出できる姿なのに、私だけキャミソールしか着ていない状態なのだ。猛烈に恥ずかしい。
初夜は『百花』と呼んでもらえるようなっただけで、あえなく玉砕した。それでもこれまでの月日を振り返れば十分すぎるほどの進歩だ。
ドレッシングルームに向かい、身支度を整えて気合いを入れる。
昨夜はいっぱいいっぱいになってしまい、頭が追いつかなかったけれど、誤解だけは少しでも早く解いておかなければ。
「あの、雅貴さん」
リビングにいた彼に歩み寄り、真剣な表情で見上げる。
「ん?」
「……私、雅貴さんに触れられるの、嫌じゃありません。結婚式ではみんなの前でキスするのが恥ずかしかっただけで、ふたりきりなら……」
「ふたりきりなら?」
その続きを促すように繰り返されて、思わず目が泳ぐ。
「……してほしいです」
つぶやいた途端、耳の先まで熱くなった。
朝、目を覚ましたら、すでに雅貴さんは起きていた。ベッドサイドからさわやかな笑顔を向けられる。
どうやら昨夜はおでこにキスされているうちに眠ってしまったようだ。
「おはようございます……。はい、すぐに着替えます」
「まだ時間はあるから急がなくても大丈夫だよ」
そう言われても、雅貴さんはすでに外出できる姿なのに、私だけキャミソールしか着ていない状態なのだ。猛烈に恥ずかしい。
初夜は『百花』と呼んでもらえるようなっただけで、あえなく玉砕した。それでもこれまでの月日を振り返れば十分すぎるほどの進歩だ。
ドレッシングルームに向かい、身支度を整えて気合いを入れる。
昨夜はいっぱいいっぱいになってしまい、頭が追いつかなかったけれど、誤解だけは少しでも早く解いておかなければ。
「あの、雅貴さん」
リビングにいた彼に歩み寄り、真剣な表情で見上げる。
「ん?」
「……私、雅貴さんに触れられるの、嫌じゃありません。結婚式ではみんなの前でキスするのが恥ずかしかっただけで、ふたりきりなら……」
「ふたりきりなら?」
その続きを促すように繰り返されて、思わず目が泳ぐ。
「……してほしいです」
つぶやいた途端、耳の先まで熱くなった。