明日、君に伝えたいんだ
「ところで美月さん。美月さんはどれくらい優輝さんのことが好きなの?」


「え?」


私は突然の質問に固まってしまった。さっきまで先生は動きながら私の体調面について質問していた。なのに、急に優輝の話を持ってきて驚きが隠せなかった。


「べ、別に優輝は友達、ですよ」


「あら、そう?でも友達のことを考えてあんな顔するのかしら」


先生は、ニヤッと私の顔を再度確認するかのように覗き込んでくる。


「わ、私そんなに変な顔してましたか、?」


「変な顔っていうか、恋している乙女の顔になってたって言うか‥‥」


先生には、バレバレらしい。いままで保健室なんて来たことがほぼなかったので、先生とはほぼ初対面だし、名前を覚えてくれていることでさえびっくりしていたくらいなのに。


「恋の相談、せっかくだし先生が乗ってあげようか?授業に戻るのはそれからにしましょう、ね」


「いやぁ、遠慮しときます‥‥」


「遠慮しなくてもいいのよ、美月さん。恋って意外と難しくて悩みがちだもの」


先生は、キラキラしたようなそして優しい目で私を見つめてくる。これは、断れない。


「じ、じゃあちょっとだけ、相談に乗ってください」
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