明日、君に伝えたいんだ
「えぇ。今は保健室を利用している生徒もいないし、気軽に話してちょうだい」


「はい。では遠慮なく。私が優輝を好きになったのは、中学一年の時でしたー」


「僕、優輝っていいます。隣同士仲良くしてください」


突然話しかけてきたのは、この中学に入ってそうそう有名になっていた花上 優輝。優輝は顔がよくて大人びた顔立ちをしていて、先輩や同級生の間でイケメンと話題になった。


そんな優輝が私に話しかけてくるなんて思ってもいなかった。それは、多分席が隣だからだったんだろうけれど。


それから、その日をキッカケに私と優輝はものすごく仲良くなった。


夏は二人で祭りに行ったり、花火をしたり、秋は一緒に紅葉を見に行ったり。私にとってかけがえのない思い出ばかり増えていく。


時間を共に過ごしていくと同時に、私は友達だと思えなくなってしまった。


こんな気持ち、抱いてはいけない。隠していかなければいけない。それは私のためにも、そして優輝のためにも。
< 12 / 31 >

この作品をシェア

pagetop