明日、君に伝えたいんだ
「じゃ、一緒に新しいクラス行こ」


「うん」


気持ちの波に呑まれながら、モヤモヤとした感覚を覚えながら、私は優輝と新しいクラスへ移動した。


2人で新しいクラスへと向かう途中、周りから女子の冷やかしの視線や言葉が私に突き刺さる。それは、多分優輝も同じだろう。


「ねぇ。僕達凄いまわりから見られてる気がするんだけど。なんで?」


「それは、‥‥」


周りから見たら、私たちは"カップル"に見えるから。うん、これが一番しっくりくる。


でも、そんなこと言えるわけない。


「ゆ、優輝がイケメンだからじゃない?」


「‥‥え?あ、ありがとう」


ふざけすぎた。今口に出した言葉に凄く後悔した。彼は俯いていて今、どんな顔をしてどんなことを考えているのかまったくわからない。


「な、なぁんて。冗談を真に受けないでよ」


怖なくなって、訂正する。すると、優輝はバッと顔を上げて「なぁんだ。もうびっくりさせないでよねー」と私の目を見て、少し早めな口調で言いはった。
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