すみっこ屋敷の魔法使い
 悪魔に身体を嬲られるのは、ほぼ一日中。食事と、勉強の時間以外はほとんど。だから、悪魔から解放されると身体はくたくたになっている。

 ふらふらになりながら、モアはエディの寝室へゆく。エディはにたっと笑って、モアを迎え入れた。


「いらっしゃい。モア」

「……エディ様」


 かくかく、と震えたモアを見て、エディはあざ笑う。

 その笑顔に、モアは身体の底からゾクゾクと冷えるのを感じた。


「いい具合だな、モア。悪魔の魔力も、おまえの身体に随分と馴染んだようだ」

「ひっ、……エディ様……」

「おまえは、いい兵器になる。そのまま、俺の言うことを聞いていればいいよ。モア」

「はい……」


 エディはモアをベッドに誘うと、そのまま押し倒しす。


「い、や……エディ様……いや、」


 モアの身体は暴かれてゆく。

 怖い、怖い、痛い、やめて、やめて……!


「あ、あ、あ、エディ様」

「ははっ、ずいぶんと男が好きなようだ、この身体は」

「エディ様、あ――……」



 モアの瞳から、ぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。

 涙は虚しく、シーツへ染みこんで。

 誰にも見られることのないままに。
< 4 / 26 >

この作品をシェア

pagetop