シェフな夫のおうちごはん~最強スパダリ旦那さまに捕まりました~
私がドリンクメニューを手に持つと、優菜がとっさに奪った。
「待って、波留。さすがに飲みすぎだよ。あんたそんなに強くないでしょ?」
「飲みたい気分なの。あ、次は日本酒にしよ」
「カクテルにしときなよ」
「優菜も私のこと渋いって言うの?」
「違うって。悪い酔いするからさ」
「どうせ地味ですよ、私は。秘書課の人たちキラキラしてるもんね」
「気にしすぎ」
私はドリンクメニューを手にしたまま、ふと思いついたことを口にした。
「みんな明人さんのこと完璧な超人っぽい言い方するけど、彼は掃除できない人なんだよ」
私は優菜に目線だけ向けて淡々と告げる。
「料理は得意だけど、掃除も洗濯も苦手なの。だって明人さんが洗濯しようとするとタオルと靴下を一緒にするんだよ。私は分けたいのに!」
「へ、へえ……気にしないな」
「結婚してから掃除と洗濯はずっと私がしてるから彼が掃除苦手だなんて知らなかったんだけど、実はひとり暮らしのときは部屋が悲惨だったんだって」
「へぇ、意外」
「ねー、私も意外だったよ。芦田さんは明人さんのいいとこしか見えてないんだよ。私は明人さんの悪いとこだって知ってるもん」
「うんうん、だね。だからもう気にしなくていいよ。その女のことなんて」
胸の内を全部さらけ出したらすっきりして、次は優菜の言う通りカクテルを注文することにした。
「待って、波留。さすがに飲みすぎだよ。あんたそんなに強くないでしょ?」
「飲みたい気分なの。あ、次は日本酒にしよ」
「カクテルにしときなよ」
「優菜も私のこと渋いって言うの?」
「違うって。悪い酔いするからさ」
「どうせ地味ですよ、私は。秘書課の人たちキラキラしてるもんね」
「気にしすぎ」
私はドリンクメニューを手にしたまま、ふと思いついたことを口にした。
「みんな明人さんのこと完璧な超人っぽい言い方するけど、彼は掃除できない人なんだよ」
私は優菜に目線だけ向けて淡々と告げる。
「料理は得意だけど、掃除も洗濯も苦手なの。だって明人さんが洗濯しようとするとタオルと靴下を一緒にするんだよ。私は分けたいのに!」
「へ、へえ……気にしないな」
「結婚してから掃除と洗濯はずっと私がしてるから彼が掃除苦手だなんて知らなかったんだけど、実はひとり暮らしのときは部屋が悲惨だったんだって」
「へぇ、意外」
「ねー、私も意外だったよ。芦田さんは明人さんのいいとこしか見えてないんだよ。私は明人さんの悪いとこだって知ってるもん」
「うんうん、だね。だからもう気にしなくていいよ。その女のことなんて」
胸の内を全部さらけ出したらすっきりして、次は優菜の言う通りカクテルを注文することにした。