シェフな夫のおうちごはん~最強スパダリ旦那さまに捕まりました~
10、甘酸っぱい気持ち
今夜は肉じゃがが上手にできたのに、明人さんは取引先との会食だから遅くなる。
練習のつもりだったのに、こんなに上手くできたのなら食べてほしいなって思う。明日の朝ごはんに出してもいいかな。
でも、彼なら夜食に少しだけ食べたいって言うかもしれない。
先に寝てていいって言われたけど、やっぱりもう少し待っていようかな。
私は時計をちらりと見て、もうすぐ22時になるのを確認した。
それから1時間半が経った。
明人さんはまだ帰らない。
そして連絡もつかない。
終電大丈夫かな?
タクシーで帰るかもしれないなあ。
メッセージを送ったりしたら迷惑かな?
うとうとしながら時折スマホを見ていつもの待ち受け画面にがっかりしながら待っていたら、玄関ががちゃりと開いた。
急いで迎えに出る。
「おかえりなさい」
「あれ? 起きてたんだ」
「寝ようかなと思っていたところです」
負担に思われたくないからそういう理由にした。
「ごめんね、遅くなって」
「いいえ。お仕事だから仕方ないです。お疲れさまです」
笑顔でそう言いながら、明人さんとリビングへ向かう瞬間、ふわりと香水の匂いがかすかに鼻をくすぐった。
え……これ、明人さんの匂いじゃない。
練習のつもりだったのに、こんなに上手くできたのなら食べてほしいなって思う。明日の朝ごはんに出してもいいかな。
でも、彼なら夜食に少しだけ食べたいって言うかもしれない。
先に寝てていいって言われたけど、やっぱりもう少し待っていようかな。
私は時計をちらりと見て、もうすぐ22時になるのを確認した。
それから1時間半が経った。
明人さんはまだ帰らない。
そして連絡もつかない。
終電大丈夫かな?
タクシーで帰るかもしれないなあ。
メッセージを送ったりしたら迷惑かな?
うとうとしながら時折スマホを見ていつもの待ち受け画面にがっかりしながら待っていたら、玄関ががちゃりと開いた。
急いで迎えに出る。
「おかえりなさい」
「あれ? 起きてたんだ」
「寝ようかなと思っていたところです」
負担に思われたくないからそういう理由にした。
「ごめんね、遅くなって」
「いいえ。お仕事だから仕方ないです。お疲れさまです」
笑顔でそう言いながら、明人さんとリビングへ向かう瞬間、ふわりと香水の匂いがかすかに鼻をくすぐった。
え……これ、明人さんの匂いじゃない。