シェフな夫のおうちごはん~最強スパダリ旦那さまに捕まりました~
夏休みが終わると学校の勉強と部活が忙しく、祖母のことは記憶に薄れていった。ときどき思い出してはいたが、なかなか会いに行くことはできずに時間だけが過ぎていった。
「まあ、いいや。また、時間があるときにでも行こう」
夏休みか、冬休みか、連休期間でもいい。そう考えていたらあっという間に半年、一年と過ぎていった。
進学校であるために、部活以外のほとんどの時間を勉強に費やした。多忙極まりない生活の中で、祖母の存在は時間とともに薄れていく。
そして、冬が近づいてきたある日のこと。学校から帰宅すると、めずらしく早く家にいる父親が冷静な顔をして告げた。
「涼子さんの母が亡くなった」
涼子さんとは義母のことで、その母親というのは祖母のことだ。
突然のことで頭の整理ができず、明人はその日のうちに父親と義母とともに祖母のいた町へと向かった。
明人は自分でも驚くほど冷静でいた。
ただ、心にふとよぎるのは、祖母の『いつでも帰って来るといい』の言葉。
祖母の暮らしていた町は遠いが、車で3時間ほどだ。
忙しいなど、自分への言い訳にすぎなかったのだと、今さら後悔していた。
「まあ、いいや。また、時間があるときにでも行こう」
夏休みか、冬休みか、連休期間でもいい。そう考えていたらあっという間に半年、一年と過ぎていった。
進学校であるために、部活以外のほとんどの時間を勉強に費やした。多忙極まりない生活の中で、祖母の存在は時間とともに薄れていく。
そして、冬が近づいてきたある日のこと。学校から帰宅すると、めずらしく早く家にいる父親が冷静な顔をして告げた。
「涼子さんの母が亡くなった」
涼子さんとは義母のことで、その母親というのは祖母のことだ。
突然のことで頭の整理ができず、明人はその日のうちに父親と義母とともに祖母のいた町へと向かった。
明人は自分でも驚くほど冷静でいた。
ただ、心にふとよぎるのは、祖母の『いつでも帰って来るといい』の言葉。
祖母の暮らしていた町は遠いが、車で3時間ほどだ。
忙しいなど、自分への言い訳にすぎなかったのだと、今さら後悔していた。