シェフな夫のおうちごはん~最強スパダリ旦那さまに捕まりました~
 体が熱くて頭がぼうっとしてきた。
 最初は息苦しさのせいでがちがちだったのに、次第に体の力が抜けてきて眠くなった。

「明人さん……頭がぼんやりしてきました」
「いいよ。そのまま力を抜いて俺に委ねていればいい」

 そう言うと、彼は私の首筋にキスをした。
 びくっとして、また体がぞくぞくして、私の口から変な声が洩れた。

「ご、ごめんなさい」

 恥ずかしくて慌てて手で口を押えたら、彼はにっこり笑って私の手を退けた。

「我慢しなくていいから」

 うああっ……羞恥のあまりしんでしまいそう!

 それからの記憶がぶっ飛んでしまった。
 怖い気持ちと変な気持ちに混じって心地よさがわずかにあった。
 
 でも、絶対に言えない。
 気持ちいいなんて。

 彼は私にいろんなキスをしたり、触ったりして、私は時間の感覚がなくなって、いつの間にかソファにふたりで寝転んで夕方になってしまった。
 せっかくの休暇なのに外出もせず半日くらい抱き合っていた。

 心地よさと幸福感に包まれて、私は眠ってしまった。


※明人の心情(だよねー。寝るよねー。知ってたよ(落胆))
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