シェフな夫のおうちごはん~最強スパダリ旦那さまに捕まりました~
「お待たせしました」
店員さんがワッフルとコーヒーを持ってきた。
たっぷりのホイップクリームとフルーツの添えられたワッフルは私の大好物でいつもなら嬉しくて笑顔になれちゃうのに、今はそんな心境になれない。
どくどくと鼓動が鳴り、食欲はすっかり失せてしまった。
だけど、私はフォークとナイフを手に持ち、ワッフルを静かにカットした。
「んー、美味しい。やっぱりここのワッフルは最高だわ。今はモダンでおしゃれなカフェが多いけど、やっぱり昔ながらのシンプルなデザートが一番いいわね」
芦田さんが美味しそうにワッフルを食べる様子を見て、私はなんとか笑顔を保ち、ワッフルをひと口食べた。
正直、あんまり味を感じない。きっとすごく美味しいのだろうけど、私の味覚は消えてしまったみたいだった。
「ここのコーヒーもすごく美味しいわよ。穂高さんが特にお気に入りなのがここのブレンドなのよ。ほら、日によって違うでしょ。彼の好きなブレンドがあってね……」
どうしよう。彼女の話が頭に入ってこない。
私は明人さんとそんな話をしたことがない。
そういえば、よく考えてみたら彼はいつも私に合わせてくれている。
そうか。私は明人さんの好みを知らないんだ。
こんなの、妻って言えるのかな?
店員さんがワッフルとコーヒーを持ってきた。
たっぷりのホイップクリームとフルーツの添えられたワッフルは私の大好物でいつもなら嬉しくて笑顔になれちゃうのに、今はそんな心境になれない。
どくどくと鼓動が鳴り、食欲はすっかり失せてしまった。
だけど、私はフォークとナイフを手に持ち、ワッフルを静かにカットした。
「んー、美味しい。やっぱりここのワッフルは最高だわ。今はモダンでおしゃれなカフェが多いけど、やっぱり昔ながらのシンプルなデザートが一番いいわね」
芦田さんが美味しそうにワッフルを食べる様子を見て、私はなんとか笑顔を保ち、ワッフルをひと口食べた。
正直、あんまり味を感じない。きっとすごく美味しいのだろうけど、私の味覚は消えてしまったみたいだった。
「ここのコーヒーもすごく美味しいわよ。穂高さんが特にお気に入りなのがここのブレンドなのよ。ほら、日によって違うでしょ。彼の好きなブレンドがあってね……」
どうしよう。彼女の話が頭に入ってこない。
私は明人さんとそんな話をしたことがない。
そういえば、よく考えてみたら彼はいつも私に合わせてくれている。
そうか。私は明人さんの好みを知らないんだ。
こんなの、妻って言えるのかな?