《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?
「やっぱり……似合いませんよね……? すぐに着替えてきますからっ」
エリアーナがカーテンの奥に逃げようとすると。
待って、と呟いたアレクシスがそばに歩み寄る。
「妻に似合うものを君の見立てで購入しよう、何着でも構わない」
そう言ってエリアーナの華奢な首筋に手を伸ばした。
また触れられる?! と身構えれば、アレクシスは首に巻かれたネックレスを指先で持ち上げて、
「この装飾品だが、もっと品質の良いものは無いのか?」
何着でも良いと聞いて店員の表情が一変する。
たとえ一着でも馬一頭に相当するほど高価なのだ。ましてや上質な装飾品を出せとまで言う——これは間違いなく上顧客だと思わせるのにじゅぶんだった。
「有難うございます……! 意匠の細かいところを変更して唯一無二の一着にお仕上げをいたしますので、後ほど図面にて打ち合わせをしましょう。奥方様、他にお気に召したものは? ぜひたくさんお召しいただきたいですわ……!」
店員がパチン、と手を叩けば奥の扉が開いて、黒づくめの正装に精悍な髭を生やした年長の男が姿を現した。
続いて同じような風貌の男がもう一人現れる。肩には瑠璃色の飾り羽を立てた大きな鳥を乗せていた。
エリアーナがカーテンの奥に逃げようとすると。
待って、と呟いたアレクシスがそばに歩み寄る。
「妻に似合うものを君の見立てで購入しよう、何着でも構わない」
そう言ってエリアーナの華奢な首筋に手を伸ばした。
また触れられる?! と身構えれば、アレクシスは首に巻かれたネックレスを指先で持ち上げて、
「この装飾品だが、もっと品質の良いものは無いのか?」
何着でも良いと聞いて店員の表情が一変する。
たとえ一着でも馬一頭に相当するほど高価なのだ。ましてや上質な装飾品を出せとまで言う——これは間違いなく上顧客だと思わせるのにじゅぶんだった。
「有難うございます……! 意匠の細かいところを変更して唯一無二の一着にお仕上げをいたしますので、後ほど図面にて打ち合わせをしましょう。奥方様、他にお気に召したものは? ぜひたくさんお召しいただきたいですわ……!」
店員がパチン、と手を叩けば奥の扉が開いて、黒づくめの正装に精悍な髭を生やした年長の男が姿を現した。
続いて同じような風貌の男がもう一人現れる。肩には瑠璃色の飾り羽を立てた大きな鳥を乗せていた。