《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?
「有用かどうか、わからないのですが——聴こえたのです。男性の肩に乗っていた鳥の、声が」

 一瞬、エリアーナが何を言ったのか理解ができなかった。

「エドガーという人が、また来ると。綺麗なものが一つ減れば、また一つ増える。持ってきた人がまた死ぬ……と」

「それは何なのだ? 俺の耳には、何も」
「……私、物心がついた時から鳥や動物の声が聴こえるんです。話す事もできます。たぶん、私が授かった異能のひとつなのだと思います」

 アレクシスは虚を突かれたように息を呑んだ。
 半年前の狩猟場で見た光景がよぎる。まるで猛鳥を手なづけたような姿——あの時も、エリアーナは鳥と会話していたのではなかろうか。もしもそうだとしたら納得がいく。


< 109 / 207 >

この作品をシェア

pagetop