《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?
 細身だが適度に鍛えられた抜群のスタイル、黒に近い栗色の髪は無造作に見えて絶妙に整っており、長めの前髪から切れ長の青い瞳を覗かせる。
 要するに文句のつけどころのない美丈夫だ。

「レオンっ」

 ジゼルが甘えた猫なで声を出す。
 だがレオンと呼ばれた青年はジゼルなどまるで見えていないかのように、す、と真横を通り過ぎた。

「エリー・ロワイエ、生徒会長が呼んでる。放課後、生徒会室に来いと。アン・レオノールもだ」

 女生徒なら誰もが憧れる精悍な面立ちに甘さを滲ませた美丈夫、レオン・ナイトレイは同学年だが、成績・生徒からの人気ともに秀逸な生徒たちが名を連ねる、精鋭揃いの学園生徒会の一員でもある。

 ちなみにエリー・ロワイエという名は学園で過ごすためのエリアーナの偽名だ。
 
「ちょっと……!?」

 レオンにすっかり無視されてしまったジゼルが毒吐(どくづ)くが、レオンの耳には入らないようだ。
 そのままエリアーナの目の前に立つと、手を伸ばして眼鏡を取り上げる。いきなり何をするのかと思えば、す、とレオンの形よい鼻先がエリアーナの鼻の間近に接近した。



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