《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?
 後頭部に小さくまとめ上げた灰紫色の髪、その隣を歩くのはエリアーナと一緒にいた赤毛の女生徒だ。

 どうやら彼女らも書庫室に向かうようで——目的の場所が同じだとはいえ、気付かれないように距離を取りながら歩いた。

 書庫室に入ると、赤髪の女生徒が二階に駆け上がって行く。残されたエリアーナは本棚に沿って歩き、何かを探しているように見えた。

 ——俺もレオンを探さねば。奴の顔を見ておきたい。

「……ン?」

 そこに現れた一人の青年がエリアーナを追って本棚の影に消える。
 不意に胸騒ぎを感じて、アレクシスも導かれるように後を追った。


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