《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?
 がたん、と椅子を鳴らしてアンが立ち上がる。今にも机を叩きそうな勢いに、和やかだった空気がびりりと一変した。

「ジルベール様っ、聞いていただきたいのです。アネットはエリーに……よりによって『もうすぐ死ぬ』だなんて妄言(もうげん)を…! 同じ編入生として彼女のことを柔軟に理解しようとしたエリーにです。編入直後で精神不安定だからって、ひどすぎませんか?! いくら生徒会の頼みでも、私たち、もうこれ以上は……っ」

「アネットは君にも同じ事を言ったそうじゃないか、レオン? あたかもその場面を見てきたかのような口ぶりだったと」

「私たちはアネットを、未来予知能力者なのかと。でも学園長先生にお尋ねしたら、彼女にそんな力はない、せいぜい風魔法持ちの兆候が出始めたばかりだと仰って」


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