《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?
「有難うございます。でも私が学園をやめてしまったら、大切なお友達のアンがまた一人きりになってしまいます。
 それに学園は今、ある編入生のことで問題を抱えていて……私は同じ編入生として、彼女の対応を生徒会から頼まれているのです」

「生徒会、か」

 生徒会の面々にはレオンも含まれる。キスの一件以来、アレクシスがレオンを敵視しているのも知っている。

「旦那様を心配させてしまうようなことは、もう絶対にしませんから……っ」

「《《あれ》》は不可抗力だったのだろう? エリーのせいじゃない。だがあのレオンという男には何か不穏なものを感じる。奴には近付くな……もしもエリーに何かあれば、俺は自分をどう責めればいい?」

 アレクシスはエリアーナの後頭部を手のひらで包み、灰紫色の艶やかな髪に鼻を埋めた。

 エリアーナが望めばすぐにでも学園を退学させただろう。レオンは反王制組織と絡む危険人物だと断言したかったが、まだその確証がない。



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