《更新中》エリアーナの結婚 ~ 落ちこぼれ地味っ子令嬢は侯爵家令息の愛され妻?!私、お飾りのはずですが…?
「ルルっ……。私、旦那様のこと、また怒らせちゃった」
待ってましたとばかりにうさぎがエプロンのポケットから顔を出す。
(さあね。でも悪いのは、エリーっていう奥さんがいながら愛人なんか囲ってるアレクシスなんだからさ! ふはーっ。このなか、すごく窮屈だったよぅ)
——まさか旦那様と一緒に出かけることになるなんて。それもテロ集団のアジト……!
何だか怖いけれど、視察のお仕事を手伝うだけ。それに『罰』がこの程度で済むなんて、むしろ感謝しなくちゃいけないわ。
もしも義母のロザンヌから処罰を言い渡されていたら——。
何をされていたかと思うと、おそろしさにぞっとして背筋が粟立った。
「お屋敷から出られるのは嬉しいけれど。お出かけのあいだずっとあんなふうに不機嫌な顔をされたら、私の心が折れてしまいそう……っ」
*
早朝から奮闘してひどく疲れていたはずなのに、その夜は気持ちが昂ぶってほとんど眠れなかった。
カーテンを空けて朝日を浴びると、眠い目をこすりながらクローゼットに向かう。
「えっと……何を着よう」
待ってましたとばかりにうさぎがエプロンのポケットから顔を出す。
(さあね。でも悪いのは、エリーっていう奥さんがいながら愛人なんか囲ってるアレクシスなんだからさ! ふはーっ。このなか、すごく窮屈だったよぅ)
——まさか旦那様と一緒に出かけることになるなんて。それもテロ集団のアジト……!
何だか怖いけれど、視察のお仕事を手伝うだけ。それに『罰』がこの程度で済むなんて、むしろ感謝しなくちゃいけないわ。
もしも義母のロザンヌから処罰を言い渡されていたら——。
何をされていたかと思うと、おそろしさにぞっとして背筋が粟立った。
「お屋敷から出られるのは嬉しいけれど。お出かけのあいだずっとあんなふうに不機嫌な顔をされたら、私の心が折れてしまいそう……っ」
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早朝から奮闘してひどく疲れていたはずなのに、その夜は気持ちが昂ぶってほとんど眠れなかった。
カーテンを空けて朝日を浴びると、眠い目をこすりながらクローゼットに向かう。
「えっと……何を着よう」