君のことがずっと好きだった・・・今度こそ君を守る
「昨日、咲ちゃんどうだった?」
昼休憩中に2人になる時があり、大地が廉に聞く。

「やっぱりまだ夜道が苦手らしいわ。だから送ってったんだけどさ、咲のお父さんに金輪際近づくなって言われた。」

廉はそう言って、昨日知ったことを話す。

「そうだったんだ。それは辛いな。お前大丈夫か?」

「大丈夫だよ。体育祭だから、気持ち切り替えられてるし。」

「もう咲ちゃんに声かけないのか?」

「さすがにたくさん人がいる所では話しかけないよ。前、咲にも嫌がられたし。ただ、俺がこれから一生咲に話しかけず生きていける自信がない。というか出来ないと思う。」

「まあそうだよなー。なぁ、ダブルデートしない?」

「誰とだよ。」

「俺と廉と咲ちゃんと真由ちゃん。学校内じゃなかったら、バレる心配もないし、噂されることもない。」

「さっきの話、聞いてたか?俺は咲のお父さんに近づくなって言われてんの。」

「でも出来そうにないんだろ。それなら、なにがあっても守るっていう誠意をみせて、認めてもらうしかない。」

「まあなー。でもさすがに誘えないわ。てかさ、お前、真由ちゃん気に入ってんの?それなら2人でデート行けよ。」

「いやー、真由ちゃん、意外とガード硬いっていうか、昨日一緒に帰って、ちゃんとした子だなって思ったんだよ。だから、なんかノリで誘うとか難しくて・・。」

「ふーん。大地にしては珍しいな。応援してやるよ。頑張れ。」

「長年の恋こじらせてる廉には言われたくねーよ。」
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