婚約相手は最強悪魔~花魔法使いの令嬢は花粉症の悪魔と恋をする。
 エアリーが覗ける風景を他の者の脳内にも送ることも出来る。我の脳内にも流れてきた。その時に脳内で流れた映像はまず、ルピナスが花魔法で作ったと思われる小さな花の小屋を、我が一瞬で焼き尽くした場面。それから我は鼻先でせせら笑う。ルピナス視点ということは、それを見られてたということか。気が付かなかった。

 焼き尽くす行為は最低だったなと思い、深く反省する。

 それから次々と映像は流れ、我の元へ嫁いでからのルピナスは魔界でひとり苦しみ、泣いていた。そして魔界にいる命を奪う底辺の悪魔に依頼し、永遠に生きるためにかけられた術を解除された。ルピナスは深い森へ自ら迷い込み、そこに湖があり水の底へ……。

 映像はそこで終わった。我は魔法を使い、行方不明になったルピナスを見つけて、水に潜った。そして水の底でルピナスを抱きしめ、一緒に水から上がった。それからはずっとルピナスの亡骸と共に過ごしてた。

< 13 / 40 >

この作品をシェア

pagetop