勇者の子達の行く道は

親父

「あれ?親父なんでここにいんだ?」

俺らの後ろから声を掛けてきたのはいるはずのない兄貴たちだった

「ブライザーにホープイか久しぶりだな
2人してアカデミーにどうした?」

「お父さん、会って早々家族に久しぶりって酷いわよ」

「すまんすまん」

謝る気が無さそうに謝る親父のさっきの質問に兄貴が答えた

「俺たちはルイに用があったんだ
ルイ、俺たち早く終わったんだが早めに行かないか?もちろん都合がいいならばだがな」

剣術の授業を受けずに済むから俺には好都合だった
そのため速攻で答えた

「…教室に戻って支度してくるから待ってて」

「剣術の授業出ないのか!?」

そう驚きの声を上げたのはリールだった
そんなに俺と戦いたかったのか?
と俺は疑問に思ったがどうせ結果は決まってるのに…と考えるのがめんどくさかったのですぐ考えることをやめた。

「ごめんリール、兄貴たちと前から約束してたんだ」

「だってさ、仕方ないよ」

「ちぇっわかったよ」

「まぁ!ジープ達、急がないと時間にまにあわなくなってしまいますわよ!」

「急がなくてはだな、ではムーティヒ殿失礼します」

「こっちも引き止めちまって悪かったな」

ジープたちは足早に去っていった。

「そういえばお前たちそんなに仲良かったんだな
たまにダンセルに様子を聞く様子じゃそこまでじゃないように思えてたんだけどな」

ダンセルに聞くってことはたまに家に帰ってきてるんだなぁとぼんやりと頭の中で考える

「何言ってんの?父さん
俺が可愛い可愛いルイと仲良くないわけないじゃん」

「かっ…!?」

兄貴の突然の言葉に顔に熱が集まって赤くなったような気がする

か、可愛いってなんだよ!!俺は男だ絶対ぇ可愛くねぇし!!
しかもなんだよ仲いいってまともに久々に喋ったの3日前じゃん!!
と心の中で悪態をついてると次は姉貴に抱きつかれた

「そうよ父さん
私の世界でたった一人の弟を大切にしないわけないじゃない」

大切!?
本当に思ってるのか!?と言いたくなったのをグッと堪えた

2人とも父さんの前だからこんな風に振舞ってるだけかもしれないしと思い俺はじっとしておくことを決めた

「…ははっ俺が思ってた以上に仲が良さそうで何よりだ
そういえば用事あったんだろ?行ってこい」

「そうするよ」

「父さん仕事頑張ってね!」

「おう!」

父さんと別れ歩き出す兄貴たちに俺は早足で着いてった
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